広報・インタビュー

DMAT活動報告⑤ DMAT同時活動団体紹介

 追加派遣DMAT、チーム3奈良岡隊の活動報告です。奈良岡隊は20日早朝にレンタカーにて金沢駅を出発、昼前に珠洲市入りしました。所要時間は4時間強と少しずつ道路状況の改善が伺えます!

穴水から先は海沿いより山中の道のほうが若干道が良かったですが、それでも一部通行止めのため迂回してます

 チーム2長谷川隊と申し送り・レンタカー⇔ドクターカーの荷物の積み替えを行い、ドクターカーにて珠洲DMAT活動拠点本部のある珠洲健康増進センターへと向かいました(長谷川隊は金沢への転院搬送の民間救急車列9台に帯同して帰路へ)。

 午後からSzCU(珠洲ケアユニット)へ配属となり、本部運営する青森県立中央病院DMATの元、秋田DMATと共に患者待ちでした。20日は元々入床していた一人の他は21時過ぎにHuMA(災害人道医療支援会)から紹介になった高齢女性を避難所から受け入れたに留まりました。HuMAは実に21時近くまで避難所・救護所訪問を続けています頭が下がります。

SzCU内にてHuMAから申し送りうけるDr.と県病・弘大DMAT Ns.

 後日、HuMAの担当先生が全体ミーティングにて「夜遅くにも関わらず、こういった患者さん(入床した高齢女性:病院へ入院するほどではないものの避難所での自立した生活継続は困難、同じ避難所の被災者は疲労困憊の極み)を受け入れて頂き本当に助かりました!SzCUが受け入れてくれなかったらもうどうしたものかと途方に暮れていたと思います…SzCUは利用者の減少に伴って縮小とのことですが(SzCUは1月末日をもって閉鎖が決まっていました)、何らかの形で活動を継続してもらいたいです!」といった主旨のコメントしており感慨深かったです。


 ここで、HuMAって何?と思われた方々のために、DMAT以外の活動を一部ご紹介します。珠洲で活動していたDMATは17チームでしたが、珠洲で一緒に活動していた他の団体もものすごい数になります全体ミーティングでビックリしたそうです(1月21日時点)。

HuMA:Humanitarian Medical Assistance:災害人道医療支援会

国内外での大きな災害時に医療チームを派遣したり災害医療にかかわる人々の教育研修を行う特定非営利活動法人。国外派遣されるため、隊員は2ヵ国語以上の外国語に堪能なんだそうですスゴい。珠洲では1チームが活動。

PWJ:Peace Winds Japan

ピースウィンズは、紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人びとに対して支援活動を行うNGO (Non-Governmental Organization = 非政府組織)です。日本に本部を置きこれまで世界36の国と地域で活動、とのことですが、チーム2の活動報告で出てきた「空飛ぶ捜索医療団 Arrows」はこのPWJに属しています。珠洲では1チームが活動。

日本赤十字社

珠洲では実に7班+コーディネート2班が活動。組織がデカい。詳細はコチラをご覧ください。

DHEAT:Disaster Health Emergency Assistance Team:災害時健康危機管理支援チーム

厚生労働省によって組織される災害医療チームです。珠洲では1チームが活動。東日本大震災を教訓に発足し、医師や薬剤師、保健師など1チーム5名程度で構成されます。主な任務は、自治体が設置する保健医療調整本部と保健所が担う指揮・総合調整(マネジメント)機能等のサポートです。災害現場での医療支援体制を整えたり、支援者が適切に配置されるよう調整したりしながら、健康二次被害の予防に注力します。その他、

保健師チーム:12チーム

薬剤師会:14名

自衛隊衛生班:2隊

災害看護協会:3名

病院薬剤師会:6名

と、上記の様々な団体を

DMATロジチーム 10名 + DMAT事務局 2名(+2名)

が纏め上げていました。もう本当に大所帯です。というか、初期のDMATが活躍した時期とは必要な支援の中身が変わって今後は、被災地医療を中期的に支えるJMATや、精神医療を支援するDPAT、福祉・心理的支援をするDWAT、リハビリで被災者を支援するJRAT、栄養・食生活を支援するJDA-DATなどが活躍するフェイズに移行したのだと感じました。


チーム3は翌日SzCUから本部支援となり、最終的に搬送に帯同してミッション終了となりました。帰り際に大宮での新幹線停電事故に巻き込まれ?帰弘が遅れたみたいですが、翌日無事帰還を果たしております。お疲れ様でした!

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