働き方・インタビュー

救急科専門医試験 合格体験記(by 長谷川先生)

 長谷川先生が令和5年度 日本救急科専門医試験に見事合格されました!おめでとうございます!というわけで早速試験合格体験記をお願いいたしました。専攻医の先生方の参考になれば幸いです。では、長谷川先生よろしくお願いします!


2023年10月下旬、救急科専門医として認定されました!

現時点では、2015年までに医師免許を取得し、かつ、日本救急医学会認定の旧制度(カリキュラム制)の申請資格を満たせば専門医審査を受験することが可能であり、私は旧制度で受験しました(→新制度はコチラ)。

旧制度と新専門医制度では試験範囲・難易度は特に変わらず、網羅的な知識が必要であることに変わりありません

合格への道のり

旧制度は3段階の審査があります→新制度での申請はコチラ

第一段階は救急勤務歴審査です

救急勤務歴3年以上、うち少なくとも1年以上の救急専従歴が必須になります。2023年の2月末日までに申請し、4月下旬に合格通知がきました。

第二段階は診療実績審査です

規定数の経験症例を「症例入力ファイル」なるものに入力し、6月末日までに提出する必要があります。8月下旬ころに合否通知がくる予定でしたが、8月初旬に合格通知がきて、ようやく筆記試験の受験資格をゲットしました。

第三段階の筆記試験は9月第4週の日曜日の午後、イベントなどで賑わう東京・お台場の一角で粛々と行われました

マークシート方式で100問・3時間です(新旧制度によらず同一問題)。クリアカットに解答できる問題が少なく、もやもやとした感じで試験は終了しました。合格する自信は全くありませんでしたが、幸い10月下旬に合格通知がきました。

 私は55歳を過ぎてからの受験であり、記憶力が若い頃に比べかなり低下しており、

直前の詰め込みは難しいと考え1年前から細々と勉強を始めました

救急科専門医の過去問は学会のホームページから全問解答付きで手に入れることができ、大変助かりました。直近5年分の過去問を解くことから始めましたが、最初は1年分を解くのに数日を要しました。

出題傾向をある程度把握した時点で、メインの参考書である「救急診療指針改定第5版」を読み始めました。この指針は、疾患の部分が複数の項目に分散されて書かれており、読んだだけでは知識の整理ができなかったため、簡単なノートを作成しました。この間、時々は過去問を解き、メリハリをつけるようにしました。1年前から始めたとはいえ、最初のころは毎日勉強していたわけではなく、気が向いた時に1-2時間やっていた程度でした。

7月中旬からは毎日勉強するようにしました。当直明けなどは睡魔との闘いで大変な時もありましたが、新しい知識の取得や整理ができ、有意義な1年間でした

 来年以降受験される先生方のご健闘を祈念致します。

使用した参考書

救急診療指針改定第5版 日本救急医学会監修、へるす出版

JRC蘇生ガイドライン2020 日本蘇生協議会監修、医学書院

日本版敗血症診療ガイドライン2020(J-SSCG2020)


 長谷川先生ありがとうございました!新旧制度によって異なるのは第一次・第二次審査ですが、これが結構厳しいらしいです…同一施設の受験者間で提出した症例記録が1例でも重複していると不合格とか、判子の押し忘れ1箇所で不合格とか、果ては切手の貼り忘れで不合格とか…本当ですかね?一部都市伝説かもしれませんが、そもそもの三次筆記試験の受験資格を得るのが大変みたいです。専攻医の先生方におかれましては書類審査しっかり通しましょう。

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