令和5年10月14日「東北ブロックDMAT参集訓練」が青森県全域で実施され、県内各地で大規模な災害医療訓練が行われました。訓練の概要はコチラ、津軽サービスエリアでの活動はコチラ、青森空港SCUでの活動はコチラをご参照ください。本記事では「津軽・西北五DMAT活動拠点本部」での活動についてご報告します。
我々のDMATチーム(編集部註:横田先生率いる弘大DMAT隊)は、弘前大学医学部附属病院に津軽・西北五DMAT活動拠点本部を立ち上げるところからの活動でした。前日(10月13日金曜日)午後にコントローラー(訓練統括・監査役)との打ち合わせ中に
その流れで!調整本部から衛星電話が入り訓練が始まってしまいました…
前日は打合せだけのつもりでいたので、気持ちの準備ができていないまま始まった感じでした(後で確認したら、きちんと事前の資料に前日に立ち上げると記載があり、私の確認不足でした・・・初めから前途多難な感じが・・・)。結果的にコントローラーに助言を頂いて決めた机の配置は機能的に活動できた感じで何よりでした。
訓練当日10月14日土曜日の活動は
弘前総合医療センターDMAT隊と山形県DMAT 6隊を受入れ→業務割り振り
津軽・西北五地区の病院被害状況を確認
避難やライフライン補給の必要性を評価・域内外からの患者搬送の調整
以上が主な活動内容でした。ご参集頂いたDMAT隊のうち、2隊は実際につがる総合病院に出向いて活動して頂きました。今回は八戸地域がメインの被災地の設定のため、津軽・西北五地区は被害がほとんど無く(という状況設定)、大きな混乱も無く比較的スムーズに情報収集ができたと思います。また、域内病院間搬送や域外からの患者搬送も弘前大学医学部附属病院支援指揮所の花田先生とコンタクトを取りながら順調にいったと思います。(弘前大学医学部附属病院支援指揮所は患者受け入れ訓練で非常に忙しかったようで、ご苦労様でした)。
今回、広域でのDMAT訓練に初めて参加しました。現場での診療行為は普段の診療からイメージしやすいところがありましたが、活動拠点本部での活動は、普段はあまり携わらない業務内容だったので非常に苦労しました。
後方から現場の状況を推測し、先を見越して動いていく感じで、頭の中でイメージしていたものと実際の活動の間のギャップを実感でき非常に有意義な訓練でした。
被害状況の大きな地区での活動は今回より多岐に渡り、もっと混乱するだろうと思います。実災害できちんと活動できるように今後も訓練を積み重ねる必要があると感じました。参加して頂いた皆様ご苦労様でした。
横田先生、詳細な内容ありがとうございました!DMAT本部業務とはDHCoS(Damaged Hospital Continuation Support:病院籠城支援)としての壮大なロジスティクス業務を担う後方支援なのだと思います。横田先生へのタスクとして支援先病院の燃料の補充やら飲料水の補充など、「えーっと、どうすればいいんでしょ?」的な難題多数だったと聞きました。DMAT活動内容の変革が感じられました。皆様訓練お疲れ様でした!
さて、本稿で「東北ブロックDMAT参集訓練」シリーズ終了!のハズだったのですが、花田教授率いる弘前大学医学部附属病院支援指揮所と救命センターの医療最前線の活動報告を忘れてました!次回、最終稿「弘前大学医学部附属病院支援指揮所と患者受け入れ活動」をお送りします!スミマセン、ご期待ください。