広報・インタビュー

津軽サービスエリアDMAT参集拠点本部での活動報告(令和5年度 東北ブロックDMAT参集訓練 by 辻口先生)

 令和5年10月14日「東北ブロックDMAT参集訓練」が青森県全域で実施され、県内各地で大規模な災害医療訓練が行われました。前回の記事では訓練の概要をお知らせしましたが、本記事では「津軽サービスエリア(SA)DMAT参集拠点本部」での活動をご報告します。


 非被災地域から支援に来るDMAT隊は一旦、指定された参集拠点に参集します。今年度の青森県で実施した訓練では、

NEXCO東日本様と連携して東北自動車道津軽SA(下り)に参集拠点を設置しました

 弘前大学医学部附属病院DMATの1隊は、青森県庁に設置された青森県DMAT調整本部から「津軽SA DMAT参集拠点本部」の本部指揮を依頼され、10月14日の朝6時に津軽SAに向かい、資機材の搬入、参集するDMAT隊の駐車場確保(安全管理)等を実施しました。同時に早朝から青森県庁と連携し可能な限りの被災状況を整理し、①青森・下北地域、②青森空港SCU、③津軽・西北五地域に必要なDMAT隊の数を算定→参集したDMATをそれぞれの地域に向かっていただくよう指示を出しました。

DMAT参集拠点本部の活動概要

 訓練当日、

津軽SAに北海道・秋田県・山形県・新潟県のDMAT隊25チームが参集してくれました!

我々本部チームが更に移動の指示を伝え、各地域にて医療・搬送支援等の活動に向かっていただきました。また、

参集拠点本部の本部チームは、ただ向かう先を伝えるだけでなく、参集したチームの移動経路を事前に想定し経路上の安全管理についても可能な限り情報を伝えることも重要なミッションとして求められます!

参集した県外チームの病院名や時間を記録する参集拠点本部チーム
参集したチームへ指示を伝えています

訓練当日に示された道路情報を迅速にマップ化する作業なども行いました。

各地域への移動経路上の安全管理、このようなデータも作成しました!

 支援に来てくれたDMATチームも、津軽SAに到着するまでに長い距離の移動を強いられていますので、到着後は先ず

「遠くから支援に来ていただきありがとうございます!」

と労いの挨拶。これ大事。参集拠点から被害が大きい地域に移動して以降が、DMAT隊としてのメインミッションになりますが、少しでも気持ちよく移動していただくためにはコミュニケーションも重要だと感じました。

早朝からの活動となりましたが、参集拠点本部はDMAT隊が各医療機関を出発した後初めて集まるチェックポイントのような位置付けであり、その本部活動を体験でき非常に勉強になる一日でした!青森県で将来「本当の大災害」が起こった際も、しっかりと支援チームを受け入れられるようにしていきます!


 辻口先生、ありがとうございました!津軽SAでの活動内容非常にわかり易かったです。また、各DMAT隊の皆様、長距離移動大変お疲れ様でした。さて、次回からは各DMAT隊が向かった先の訓練内容をお伝えします。まずは青森空港 SCU(Staging Care Unit:航空搬送拠点臨時医療施設)での活動報告を予定しておりますご期待ください。

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