令和6年11月6日、7日の2日間にわたり、弘前大学医学部コミュニケーションセンター(MCC)において、令和6年度「災害支援医療従事者養成講座」の集中講義が開催されました(第1回の記事はコチラ)。
講座概要
本講座は、弘前大学被ばく医療連携推進機構の災害・被ばく医療教育センター(センター長:伊藤勝博教授)が主催する履修証明プログラムの一環として実施されています。
受講者
今年度は、県内の医療機関や原子力関連機関から約30名の医療従事者が参加しました。参加者には医師、看護師、医療事務員など、様々な職種の方々が含まれています。
演習内容
1日目の主な内容
- トリアージ実習:30秒程度で傷病者の重症度判定を実施
- 職種別実践演習(医師、看護師、業務調整員)


2日目の内容
- 実習:病院災害対策本部の立ち上げ、運営シミュレーション
- 被ばく医療講義・演習(希望者のみ)

特別講義
南海トラフ地震への備え

愛知医科大学災害医療研究センター長の津田雅庸教授より、南海トラフ地震に関する特別講義が行われました。津田教授は、平時からのドクターヘリ運用による救命率向上と、大規模災害への備えの重要性を強調されました
社会福祉施設の災害対応
国立病院機構災害医療センターDMAT事務局の千島佳也子様からは、能登半島地震を含めた災害時における社会福祉施設での対応について講義がありました。特に、各機関の連携と迅速な救助体制の構築の重要性が示されました。

プログラムの特徴
本プログラムは、DMATの知識を災害拠点病院以外の医療従事者にも提供し、地域の災害医療体制を強化することを目的としています。通常の講義はオンラインとオンデマンドで実施され、最後の2日間の集中講義のみが対面形式で行われる効率的なカリキュラムとなっています。
今後の展望
本講座は、内閣府が想定する日本海溝・千島海溝地震による青森県での甚大な被害に備え、地域の災害医療体制の強化を目指しています。修了者には「弘前大学履修証明プログラム修了証」と「災害支援医療従事者」の称号が付与されます。
令和7年度もまもなく募集開始となります。是非ご参加くださいお待ちしております。