広報・インタビュー

弘前大学および日本原燃による「緊急被ばく医療合同訓練」を実施しました(by 花田主任)

 令和6年11月26日に弘前大学医学部附属病院と日本原燃株式会社は、六ヶ所再処理工場において放射性物質を体内に取り込んだ可能性のある傷病者が発生したことを想定し、通報連絡および搬送、到着後の除染措置など、緊急被ばく医療合同訓練を実施しました。

本訓練は、高度被ばく医療支援センターおよび原子力災害医療・総合支援センターの指定を受けている弘前大学医学部附属病院と日本原燃株式会社が2007年10月16日に締結した「放射性物質による被ばく・汚染を伴う傷病者の診療に関する覚書」に基づき実施しており、今回で7回目となります。当日の様子を当センターLogi 花田主任にレポート頂きます。よろしくお願いします。


訓練では、日本原燃から高度救命救急センターへ傷病者受入れ要請の通報から始まり、院内各所への報告及び人員派遣要請、施設汚染防止のためのビニールシート養生、防護服着用などの受入準備を整えます。傷病者が到着してからは、救命措置を最優先にしながらも、汚染部位の除染等を行うなどの手順を確認しました。最後に、安全宣言を発して訓練終了となりました。訓練終了後の振り返り検討会においても、様々な課題を共有でき充実した訓練となりました。

施設養生・保護
受け入れ準備
処置開始
除染作業

訓練終了後のインタビューでは、高度救命救急センター副センター長の伊藤勝博より「スムーズに傷病者の受け入れから処置や除染を行えた。今後は若手を含めて研修をしていきたい」旨のコメントがありました。

当日は本学から15名及び日本原燃から12名が参加し実践的な訓練を行うことができました。今後はより効率的な情報伝達手段を含め双方の体制づくりを進めて参ります。

高度被ばく医療支援センターとは

 地域の原子力災害拠点病院等では対応できない高度専門的な診療及び支援並びに高度専門教育研修等を行うことを目的に指定されています。弘前大学の他に福島県立医科大学・福井大学・広島大学・長崎大学が指定されており、量子科学技術研究開発機構は、基幹高度被ばく医療支援センターとして、これらの高度被ばく医療支援センターの中心的・先導的な役割を担います。

原子力災害医療・総合支援センターとは

 平時において、原子力災害拠点病院に対する支援や関連医療機関とのネットワークの構築を行うとともに、原子力災害時において原子力災害医療派遣チームの派遣調整等を行うことを目的に指定されています。弘前大学の他に福島県立医科大学・広島大学・長崎大学が指定されています。

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