弘前愛成会病院のご紹介
弘前愛成会病院では、平成23年の東日本大震災での教訓をもとに、災害時における精神医療体制確保の必要性が認識される中、災害派遣精神科医療チーム(DPAT)を結成・登録、平成28年の熊本地震の際には現地で!支援活動を行っています。
その後も院内の体制や設備の整備を重ね、令和3年4月には災害拠点精神科病院の指定を受けています。被災地支援に加え、当地に災害が発生した際にも医療体制を維持し地域住民の支援および精神障害者への医療提供を継続しながら、拠点医療機関としての役割を果たせるよう日々研鑽を積んでいます。

災害医療研修の概要
このたび弘前愛成会病院の皆様にお招き頂き、災害医療に関する知識と実践力の向上を目的とした出張研修を開催しました。研修は7月9日(木)13時から17時まで行われ、医師、看護師、コメディカルスタッフなど約50名が参加し、県立つくしが丘病院からも見学者をお迎えしました。
研修のはじめに「災害医療総論とトリアージ」をテーマとした講義が行われ、災害時に求められる医療対応の基本や、多数傷病者発生時における優先順位付けの考え方について学びました。

続く実習では、START法を用いたトリアージ訓練を実施し、参加者は限られた時間と情報の中で傷病者の状態を評価し、適切に判断することの重要性を体験しました。

後半は職種別の実習として、医師・看護師は災害時の標準診療手順や医療搬送カルテの記載について、コメディカルスタッフは災害時の医療情報管理について、それぞれ実践的に学びました。職種ごとに求められる役割を確認しながら、災害発生時に院内外で円滑に連携するための具体的な対応を検討しました。

最後には、参加者全体で振り返りと総合討論を行い、研修を通じて得られた気づきや今後の課題を共有しました。災害時には、医師・看護師だけでなく、事務職員やリハビリテーション、栄養、心理、相談支援など多職種が連携し、それぞれの専門性を発揮することが不可欠です。今回の研修は、当院が災害拠点精神科病院としての役割を果たすうえで、職員一人ひとりが災害対応を「自分ごと」として考える貴重な機会となりました。
弘前愛成会の皆様にはお招き頂き誠にありがとうございました。今後も、災害時において地域の皆さまの安全と安心を守り、我々DMATと精神科医療DPATとの連携を継続して提供できるよう、教育・訓練を重ね、災害対応力のさらなる向上に努めてまいります。