令和7年12月8日(月)23時15分頃、青森県東方沖を震源とする地震が発生しました。本地震による被害への対応として、弘前大学病院DMAT(災害派遣医療チーム)は、青森県庁内に設置された青森県DMAT調整本部へ先行隊を派遣し、さらにむつ総合病院への追加派遣を実施しました。
出動の経緯と活動内容
・発災日時 令和7年12月8日(月)23時15分頃

・青森県庁へ出動 発災直後より調整を開始

・むつ総合病院へ出動 令和7年12月9日(火)06時00分頃
発災直後より、本院DMAT2名が青森県DMAT調整本部へ出動し県内被害状況を調査したところ、むつ総合病院において被害が生じていることが判明
むつ総合病院では、7階のスプリンクラー設備の故障により、4階から7階にかけて病棟機能の維持が困難な状況となり、患者の転院搬送を含む病院支援のニーズが生じました。このため、青森県DMAT調整本部で活動していた隊員1名は同本部に残留し、現地派遣隊として本院DMAT5名および弘前消防事務組合職員1名の計6名を編成し、以下の任務を目的としてむつ総合病院へ出動しました。
①被害状況の詳細確認
②患者転院搬送調整等の病院支援
むつ総合病院到着後、本院DMAT隊は、同院および青森県DMAT調整本部(青森県庁内)と緊密に連携し、主に域外への転院搬送調整を担当しました。この調整結果に基づき、県内の他医療機関から派遣されたDMAT 7チームが転院搬送にあたりました。

本院DMAT隊員
本事案において、本院DMAT隊員は最終的に合計7名が出動しました。内訳は以下のとおりです。
・むつ総合病院活動組 :本学職員5名、弘前消防事務組合職員1名 計6名

・青森県DMAT調整本部活動組:本学職員1名

学長への報告
今回の地震に伴う被害状況および活動内容については、学長へ速やかに報告し、本学としての災害対応の状況を共有しました。

連携と今後の備え
今回の活動がスムーズに実施できた背景には、発災以前から青森県内のDMAT隊員および医療従事者が訓練や研修を通じて「顔の見える関係性」を構築してきたことが挙げられます。これからも「備える」ことの重要性を踏まえ、平時からの訓練および研修に、計画的かつ継続的に取り組んでまいります。
◆DMAT(Disaster Medical Assistance Team:ディーマット)とは
医師、看護師、業務調整員で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故等の現場に、急性期(おおむね発災後48時間以内)から活動可能な機動性を有する、専門的な訓練を受けた医療チームです。
◆青森県DMAT調整本部とは
青森県庁内に設置され、県全体の被災状況を把握するとともに、県内DMATの活動調整および指揮を行う組織です。