はじめに
2026年3月19日から21日の3日間、朱鷺メッセ(新潟市)にて開催された「第31回 日本災害医学会総会・学術集会」に、当センターおよび災害・被ばく医療教育センターの教職員が多数参加しました。
本学会では、2025年12月に発生した「青森県東方沖地震」での実対応や、本学が先進的に取り組む「原子力災害医療」に関する発表を通し、青森県の強固な協力体制を全国にアピールする貴重な機会となりました。
特別企画:青森県東方沖地震の緊急報告
特別企画として行われたシンポジウム『青森県東方沖地震における遠隔地災害拠点病院の一部避難の判断過程』では、当センターとゆかりの深いメンバーが登壇しました。
座長:小笠原先生(県病)
登壇者: 伊藤教授(災害・被ばく医療教育センター長)、辻口助教、中島看護師(元当センター、現むつ総合病院)
昨年12月8日の発災時、むつ総合病院の院内対策本部や、支援に入ったDMAT隊、県庁のDMAT調整本部がいかに連携し災害医療対応にあたったのか。異なる立場から当時の活動を多角的に振り返り、地域特性を踏まえた災害対応のあり方を共有しました。
原子力災害医療を科学する
当大学の強みである原子力災害医療の分野でも、多くの知見を報告しました。
◯ワークショップ
高度救命救急センター長・花田教授が登壇。「原子力災害時の放射線防護措置により予想される医療ニーズとその対応」と題し、原子力災害時におけるDMAT連携も含め提言を行いました。

3月31日をもって定年退職を迎えられる花田教授にとって、本学会が長年のキャリアの集大成となるラストステージとなりました。先生のこれまでの多大なるご尽力に、講座一同、心より感謝申し上げます。
◯口演セッション
伊藤教授が「災害医療支援チーム活動指針」を提案したほか、大学院生の前川さんが病院機能維持に関する研究を、三上看護師(当センター)が看護管理者の視点から原子力災害における看護師の役割を発表。学術的な側面からも、本分野の発展に寄与しました。



◯ポスター発表
辻口助教より、令和7年度に行われた大規模地震時医療活動訓練の企画運営について発表。新EMIS導入後初となるDMAT政府訓練のホスト県となった苦悩や、DMAT政府訓練に初めて原子力災害想定を盛り込んだことを報告しました。
おわりに
今回の学会参加を通じ、本学および青森県のDMAT活動、そして原子力災害への備えが全国レベルで極めて重要な位置にあることを再確認しました。
災害医療対応を行ううえで、医療機関、消防、行政の枠を超えた連携が不可欠です。今後も日々の診療に加え、訓練や研究発表を通じた情報発信を積極的に行い、地域の安心・安全に貢献してまいります。
